「脳疲労理論」とは
プラズマローゲン研究の第一人者として、九州大学名誉教授の藤野武彦博士をご紹介しましたが、藤野博士はプラズマローゲン研究の元となった「脳疲労理論」を提唱しています。
藤野博士が名を知られるようになったのは、この「脳疲労理論」を発表し、それが一般的に知られるようになったからです。
「脳疲労理論」とは、現代社会でいつも話題になる糖尿病、メタボリック症候群、うつ病などのいわゆる生活習慣病、現代病と言われる病気はすべてストレス=脳疲労から来ているという考え方です。
人間が何か行動したり、考えたりすると脳を酸化する物質が出て神経細胞を破壊します。
人間はその破壊された細胞を補修したり再生したりしようとしますが間に合わないと大脳の旧皮質や新皮質とのバランス関係が崩れていきます。
それがストレスであり、バランスの崩れが自律神経の崩れを引き起こします。
自律神経の流れが崩れてくると自律神経失調症を引き起こし、それがメタボや糖尿、うつなどの現代病、習慣病につながって行くというのが「脳疲労理論」なのです。
脳疲労を防ぐためには?
藤野博士は、脳を疲れた状態にならない解消法として「BOOCS法(脳疲労解消法)」を開発し、これは生活習慣病や現代病の予防方法として一躍注目を集めています。
BOOCS2原理
(1)「禁止・禁止」の原理
できる限り、自分で自分を禁止することをしない。
(2)「快」の原理
自分にとって心地よいことをひとつでも開始する。
この原理に基づき、とるべき具体的な行動を“BOOCS3原則”としています。
BOOCS3原則
第一原則:例え健康に良いこと(運動など)や、良い食べ物でも、嫌であれば決してしない(食べない)。
第二原則:例え健康に悪いこと(食べ物)でも、好きでたまらないか、やめられないこと(食べ物)は、とりあえずそのまま続ける(決して禁止しない)。
第三原則:健康に良くて、しかも自分がとても好きなこと(食べ物)をひとつでもよいからはじめる(食べはじめる)。
また、これと合わせて「“BOOCS食事法”1日1快食」というものを提唱しています。
“BOOCS食事法”1日1快食
1日1快食とは、五感の中の誰でも取り入れやすい味覚から開始し、快食(食べる罪悪感から開放され楽しんで食べる)を開始する手法。
スタートは食べることを3原則に当てはめて、比較的誰もがゆっくり時間が取れ一番おいしく食べられる夕食から始める。食べたいもの、好きなものを満足するまでたっぷり食べ、食べることに対する罪悪感から開放されること。翌日の朝は水分中心食、昼は軽め(紅茶、黒砂糖、りんご、おにぎり、うどん、そばなど)の夕食まで待てる程度にし、夕食の快食のために心地よい空腹感を持てるように準備をする。
このBOOCS三原則を、肥満や糖尿病などのリスクが有る人約4000人を10年追跡すると、試した人には症状が改善した効果があらわれました。
さらに15年後には、肥満症が解消され、全死亡率が半減という、驚くべき効果を発揮しています。